普段ラノベもラノベのコミカライズもあまり読まない方だけど、これは煽り文句の「人生の全てを諦めた男が異世界の英雄に!?」から想起される、ルサンチマンの込もったアレヤコレヤのムフフを期待するとちょっと、いや多分に肩すかしを食らうというか、コレジャナイ感にガッカリするのではなかろうか。
とか思ったら密林その他のレビューでも1巻はノベルもコミカライズも散々だね…
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個人的には。
異世界への転生と言うことで、自分が死んだこととその状況は覚えているものの、容姿も名もこの世界のそれに置換されており、その他記憶は基本的に本来の名すら封じられている、という設定はまあ、ありかと思う。
しかしこの主人公のキャラクターがなぁ。
何というか、言動がストーリー進行的に都合が良すぎるというか、少女漫画でも今時珍しいぞってくらい気障というか優しすぎるというか、結果を予測した上での言動としか思えんというか、幾ら一回死んだことあるからって悟り過ぎっていうか…とにかく、「こんな青年居るの???」と元青年としては疑問符いっぱいに成らざるを得ず。
つまり、人物背景的にも(記憶無いから出てこないし)、性格的にも(こんなヒトお目にかかった事が無いし)、移入する切っ掛けが掴めないのですよね。
転生モノ=このロクでもない世界に生きる我々の分身の物語、と思って読むと違和感のなか情報量(戦況・設定)の洪水に押し流されて「なんじゃこりゃ」と付いて行けなくなる
…ような、気がする。
でも話が進むと「”皇剣”によって人間から逸脱した男の物語、ハーレムもあるよ♡」なので違和感も無く普通に楽しめるのでは無かろうか。
たぶん。